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日本語教育能力検定試験とは?難易度と合格率を確認しよう!

公開日:2021/08/01  最終更新日:2021/08/16


日本語教師として働くためには、日本語教育能力検定試験に合格していると、圧倒的に有利とされています。合格していなくても日本語教師の仕事はできますが、職場の種類は限られ、信頼度の低い教員と見られてしまいます。今回の記事では、日本語能力検定試験の難易度や合格率について解説します。ぜひ参考にしてみてください。

日本語教育能力検定試験とはどのようなもの?

日本語教育能力検定試験とは、日本語教師に必要な基礎的知識や能力を持っているかを図る試験です。日本語教育の専門家として必要とされる能力が基礎的水準に達しているかを判定します。公益財団法人日本国際教育支援協会が主催する検定試験です。

日本語教育能力検定試験は全国主要都市7カ所を試験会場として、年1回、10月頃に実施されています。令和3年度の受験料は14,500円(税込)でした。願書は6月中旬頃から全国の主要書店で販売されます。株式会社凡人社のHPからも購入できます。願書の出願期間は7月初めから8月初めの1ヵ月です。合格すれば申請、発行手数料を支払い、合格証明書が発行されます。試験実施から合格発表まで約2ヶ月の期間が必要です。受験者に制限はなく、誰でも受験できます。試験は日本国内で実施されますが、国籍にも制限はありません。

日本語教師として活動するにあたり、日本語教育能力検定試験の合格は必須ではありませんが、多くの日本語学校で採用条件の一つとなっています。日本語教育能力検定試験の他に、日本語教師養成講座420時間コース修了なども、日本語学校教師の採用条件の一つとされています。日本語教育能力検定試験は、2021年現在、国家資格ではありませんが、日本語教師の信頼度を図る指標として、重要視されていることは間違いありません。

日本語教育能力検定試験の難易度と合格率

日本語教育能力検定試験は5つから出題されます。

1.「社会・文化・地域」
2.「言語と社会」
3.「言語と心理」
4.「言語と教育」
5.「言語一般」となっています。

このうちの基礎項目から優先的に出題されます。「言語と教育」分野には教育実技(実習)が含まれます。異文化コミュニケーション能力も重要視され、国際関係、政治経済、宗教・歴史問題に関しても充分な対策が必要です。

日本語教育能力検定試験の合格ラインは公表されておらず不明ですが、一般的には240点満点中165点前後といわれています。令和元年度の受験者に占める合格者の割合、合格率は約28.2%でした。令和2年度の合格率は約28.9%です。例年の平均した合格率は30%未満となっており、難易度として若干高めといえるかもしれません。

日本語教育能力検定試験に合格するためには?

実際の日本語教育能力検定試験は、試験Ⅰ、試験Ⅱ、試験Ⅲの3つで構成されています。試験Ⅰは解答時間90分、配点は100点で基礎項目を中心に出題されます。試験Ⅱは音声を使った出題形式で解答時間30分、配点は40分です。音声を聞いて問題に答える聴解試験となります。独学で勉強する人には難しい試験ともいえますね。問題集に付属のCDを利用して対策をとりましょう。

試験Ⅲはマークシート式と記述式を併用した試験内容で、解答時間は120分、配点は100点となっています。記述式の設問では400字程度の文章で解答する場合があるので、簡単な小論文対策が必要となります。日本語教育能力検定試験に合格するには、スケジュールを組み、長期的な学習計画を立てましょう。

上記の通り、検定試験の出題範囲はとても広く、知識だけで合格できるというものでもありません。1日の学習スケジュールを決めて、できる範囲で達成できる勉強時間を確保します。通勤時などを利用して用語を記憶し、週末に問題集を解きます。独学で勉強する上で重要なものは、スケジュール管理と教材選びです。主催団体である日本国際教育支援協会では、過去問を公開したり、問題集を販売したりしているので、入手して勉強に役立ててください。

他にも用語集や参考書が出版されているので、購入し充分な受験勉強をしましょう。言語学習は独学での習得がとても難しい学問です。日本語教育においても、同じことがいえます。独学での合格に自信がない人には、スクール、講座を活用する方法があります。日本語教育能力検定試験対策講座や日本語教育能力検定試験コースといったものが多く開設されています。

スクールでは出題範囲の広い検定試験の勉強を、効率的に指導してくれます。通信講座などを利用すれば、仕事をしながら学ぶことも可能となります。日本語教育に関する勉強は、現行の仕事にも大いに役立つ面があります。疑問点を質問し、明確な回答を得られるのも、スクールを選択するメリットです。

 

日本語教育能力検定試験は若干難易度の高い試験ですが、毎年1回目で合格する人も多くいます。合格に向けて独学で勉強するか、スクールを利用するか、自分に合った勉強法を選択してください。勉強する環境や金銭面の問題も充分考慮に入れなければなりません。憧れの日本語教師として認められる資格を手にするには、相応の努力と情熱が必要です。真の国際人として諦めることなく、挑戦してください。

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