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日本語教師は英語ができないとダメ?英語力は必要?

公開日:2021/09/15  最終更新日:2021/09/01

「日本語教師になって日本語を海外の人に教えたいけど、英語がまったく話せないから不安だ」「英語を話せないと日本語教師にはなれないのか心配している」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。今回の記事では、日本語教師として働く場合、英語力は必要なのかということについて見ていきます。しっかりチェックしてくださいね。

日本語学校で働く場合

日本国内の日本語学校で働く場合であれば、英語力は必要ではありません。日本国内の日本語学校では、日本語で日本語を教える「直接法」で教えていることがほとんどです。生徒は先生が英語など、その生徒の国の言葉が話せると、その言葉で話しかけてきます。

それでは生徒の日本語の上達は遅くなってしまいます。生徒の日本語力アップを目指すためにも、英語を使って教えるという必要はないでしょう。しかし、外国語がまったく話せなくても、生徒の母国語の「挨拶」や「ありがとう」くらいは知っておくとよいでしょう。先生が自分の国の言葉を知ってくれていると、親近感や好感が増します。

もし自分が生徒で、外国語の先生が日本語を少しでも話してくれたら嬉しくなりますよね。上手に話せなくてもよいので、相手の国の言葉に興味を持つことは大事だと考えられます。

オンラインレッスン、プライベートレッスンの場合

先ほどは日本国内で働くなら英語力は必要ないといいましたが、国内でも英語力が求められる場合があります。それは、オンラインレッスンやプライベートレッスンをする場合です。

オンライレッスンであれば、英語やその生徒の母国語を話せると尚可という場合が多いです。プライベートレッスンであれば、英語などの外国語を使って日本語を教える「間接法」を求められる場合もあります。

オンラインレッスンやプライベートレッスンを利用する方は、働いている社会人が多い傾向にあります。となると、日本語学習にかける時間が留学生より少なくなるので、直接法よりも間接法の方が効率よく覚えられるのが理由のひとつであると考えられます。

海外で働く場合

海外で日本語教師として働く場合は、やはり英語はできた方がいいといえます。海外の日本語教師の募集条件に、「英語での日常会話」や「その国の言葉での日常会話」ができる方という募集要項を見かけます。

しかし、これは間接法で教えるからというわけではなく、海外で働く上で他のスタッフと必要なコミュニケーションを取ったり、ミーティングをしたりするためです。海外で日本語を教える場合は、現地の先生が間接法で日本語の文型の説明をして、日本人の先生は「会話」などを担当することが多いです。

他の現地の言葉を話す先生たちとコミュニケーションを取ることが必須なので、その国の言葉での日常会話ができるようにしておく必要があるといえます。

さらに、英語ができるだけで応募できる学校も増えるうえ、何より現地で働く上で苦労することが少なくなると考えられます。一緒に働く同僚にいいたいことが伝えられない、もしくは相手が何をいっているのかわからない、という状況はかなりストレスになるうえ、相手にも迷惑をかけてしまうかもしれません。

海外で働く場合は、英語ができればその分チャンスが広がります。そのため、海外で日本語教師をしようと考えているのなら、英語学習、もしくは現地の母国語の学習にも力を入れることをおすすめします。

授業では何語を使う?

基本的に授業では日本語を使って日本語を教えます。むしろ、授業中は英語や他の言語は使いません。なぜかというと、英語やその他の言語で教えたり、生徒が自分たちの国の言葉で質問するのを受け入れたりしていると、生徒の日本語の上達のスピードが落ちてしまうからです。

そのため、日本語教師はあえて日本語のみを使って教えるのですが、これが意外と難しいことです。いっそ英語で意味を解説したほうが簡単で楽だというような単語も、学生が理解できる範囲の日本語のみを使って説明しなければいけません。

日本語教師は「語彙のコントロール」が必要だといわれています。どういうことかというと、学生が勉強した言葉だけを授業で使わないといけないので、教科書の何課でどんな言葉を勉強するのかを覚える必要があります。

そして、まだ教科書に出てきていない、習ってない言葉は生徒には理解できないため、日本語を説明するときに使う語彙には気をつけないといけません。授業で英語を使う必要はありませんが、そのかわりに少ない日本語の語彙だけで授業を行わなければいけないという難しさがあるのです。

 

結論としては、英語必須なオンラインレッスンやプライベートレッスン、もしくは海外で働くというシチュエーション以外なら、英語ができなくても大丈夫だといえます。しかし、生徒目線で語学学習の難しさを知ったり、どんなところでつまずくのかを知ったりするという意味では、自分も英語や他の言語を学んでみるのもよいのではないでしょうか。

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